茶室 あそ坊
店主、阿曾一実が手掛けたギャラリー内にある茶室です。
展覧会の際はぜひご覧くださいませ。
月に2回、茶の湯稽古「あそ美会」も行っております。
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開廊15周年目の2004年6月に銀座4丁目から現在の3丁目の銀座ビルディングに移転。
阿曾美術が移転するにあたり、「茶室を持ちたい」という想いが・・・。
長年において、店主は“あそ美会”という場を別に持ち、お茶の出稽古をしておりました。
そのお稽古を一年間お休みしていたところ、お弟子さんから「また、お稽古をしたい!」というご要望を。お客様からは、「店主がどのような茶会をするのか興味がある」との
お話を頂くようになりました。そして多くの方からのお力添えを頂き、
“シンプル且つどこにもない茶室”を設えました。


茶室が
できるまで
現在の場所とご縁があり、いろいろな方々からのお力添えがあり、「どこにもない茶室」「出来るだけコストをかけない」「限られたスペースを最大限活用する」と、シンプル且つ、頭も体も使っての茶室造りに取り組む事になりました。
店主自ら材料探しからはじまった手づくりの茶室です。

素材集め
設計士は、中山章建築研究室の中山章氏。阿曾のアイデアを取り込みながら、幾度も打ち合わせを繰り返しました。
阿曾が茶室を造るということで、いろいろな方から頂きものをしました。こちらの古木もそうです。
「よく集まったね~」と、大工さん。中山氏が、どのように使うか説明しております。
どこから頂いた古材かは、ここには記しませんので、ぜひ阿曾美術にみえた時のお楽しみにして下さい…

和紙の壁紙
茶室の壁紙は、壁紙用に機械漉きされている鳥取の「因州和紙」です。
阿曾が鳥取の大因州製紙協業組合の工場まで足を運びました。和紙を使ったいろいろな壁紙を提示している会社ですが、今回は何も加工していない状態の壁紙を40メートル近く提供して頂き、自ら理想の色を求めて墨や弁柄を配合してで着色することになりました。
晴れの日は、公園で塗り、雨が降ると画廊で夜塗る…

施工
茶室の骨組がみえてきました。
なんと、大工さんは茶室は造った事のない方々。だからこそ、相談したり、柱の位置や炉のこと、床の間のこと水屋のことなどなど…いろいろ確認しながら、阿曾の意向を取り入れながら出来ました。
そんな事もあり、阿曾は毎日のように工事現場に赴きました。現場監督に就任?です。

加工
普通の角材の柱を阿曾自らノミを扱って角を削ったり、趣をつけていきます。細部までこだわりました。

床の間

水屋
普段は、お客様にお入りになることはない場所ですが水屋もしっかりとつくりこまれました。施工中、大工さんが すっぽり中に入ってしまいました。
棚板も古い杉の板を使用しました。

着彩
この頃は、銀座4丁目の営業が終わると、夜な夜な作業着に着替えてスタッフも阿曽と共に現場直行です。職人さんが帰られた後、煮出したやしゃの実で、新材の着色を何度もしました。だんだん時間が経つと色が濃くなってきます。
写真は、古材の表面の傷が目立った為、うす~く塗っている所です。高いところだってへっちゃらです。
腰の腰痛バンドが痛々しく、お疲れ具合が伺われます…

一畳間
茶室の全体像が見えてきました。
壁紙を貼る前の状態で、着彩をしていた木部の部分もだいぶ色が落ち着いて乾いてきました。
襖の入れ替えで、一畳の空間ができるようになっています。

壁紙貼り
茶室の壁紙は、すべてオリジナルに着彩した和紙です。
襖は、彩色せずに和紙のそのままの色で、壁全体は薄い墨色、天井は高さを感じさせないために濃く。
また,墨だけでは部屋の印象が暗くなるので、暖色を帯びさせるためにベンガラを少々加え、全体的にムラを生かした塗にしました。

建具
最終段階です。建て具屋も入れていただきました。
この障子の和紙も大因州和紙を使っています。
障子の下の部分には、天井と同じ色の和紙を貼って頂きました。
ギャラリーの床もチーク材の無垢のフローリングが貼ってあります。
この無垢材に終電までの間、天然オイルをせっせっと塗ることもしました。

外壁
茶室の外壁にも、すっかり和紙が貼られました。
一番手前に写っている灰色味がかった柱は、東京都の大島で見つけて
頂いてきたもので、せっせと運んで来た古い電柱です!思えば、何もかもこの1本の電柱が始まり…
この電柱を手にいれてから、いろいろとイメージが湧き、古材の頂き物のお誘いを頂いたり。お声がかかれば見にいったりしたものです

茶室完成
こうして、「あそ坊」は、できあがりました。小さな空間に、たくさんの知恵と想いが詰まった素敵な空間となりました。
画廊にお立ちよりの際には、ぜひ、この茶室でご一服はいかがでしょうか?
阿曾美術では、いろいろなサイズのお軸を掛けるため出来るだけ床の間口を広くとってもらう事に。その時に、角をまあるく切り抜くお願いをしました。大工さんの手間をまたひとつ増やしてしまいました…。角がでていないところって、
和紙を貼るのも大変なのです。
おかげさまで素敵な床の間が出来上がりました。
